地方公務員試験で行なわれる集団討論
集団面接と同じように、集団討論は地方公務員で行なわれる面接形式です。
地方公務員の中でも、都道府県(県庁)職員の上級などで比較的採用されています。
集団討論はどのように行なわれるのか
集団面接は面接官と受験生が向き合う形で進められますが、集団討論では、受験生同士が向き合いながら、その討議の様子を面接官は隅で評価しているというのが一般的です。
形式
1グループの受験者は5~8名で、受験者が向き合う形で座るかテーブルを囲むように座り、3~4人の面接官がそのそばで討議についての評価を行ないます。
時間的には、1人につき10分程度の計算が一般的で、1グループにつき1時間程度の時間が与えられることが多いようです。
集団討論の進め方は、面接官が課題を提示し、それについてあとはグループで主体的に討議を進めていくことになります。面接官がリーダーなどを決めるように指示をする場合と、何の指示もない場合がありますが、指示がなくてもリーダーは最低限決めることが必要でしょう。
特徴
面接官が何も発言しないというのが最大の特徴です。面接官は個々の受験生の考えなどを知ると言うことよりも、集団の中でどのような役回りを受験生が担うのかに着目しています。
リーダーシップをとるタイプか、補佐する役目か、などを見ていると考えて良いでしょう。
ポイント
集団討論のテーマは行政・社会・時事的な内容が中心です。どのような意見を言うのかというのももちろん評価はされますが、集団内での貢献度も大きく評価されます。討議と言うのは最終的に結論を出すことが目的ですから、その目的に向かってどのような貢献をしたのかという評価がされることになります。
集団の役割をチェックされるため、時には自分がリーダーになることもあれば、補佐役に回ることもあります。いずれの場合でも、自分の意見や主張を強引に通すことではなく、周りの意見をよく聞きながら、グループとしてどのようにまとめるのかと言うことを意識しながら討議に参加することがポイントです。
集団討論の評価のポイント
集団の中で受験生がどのような役回りをするのかを評価される集団討論。評価の項目は以下のようになります。
主な評価項目
- 貢献度
- 社会性
- 指導性
以上の3点につき、もう少し詳細を見ていきましょう。
貢献度
- 課題を解決するのに有用な知識を提供しているか
- 明確で論理的な意見を出しているか、など
社会性
- メンバーと協力する姿勢はあるか
- 集団の中で自分の役割を理解しているか、など
指導性
- 集団を引っ張っていく能力はあるか
- 計画力はあるか、など
集団面接と同様に、他の受験生と比較されて見られているということを忘れないことがポイントです。
自分が発言していないときにも面接官はチェックをしていますので、常に自分が評価されているという意識を持つことが重要です。
なお、1時間という時間があってもそれが8名で実施するのであれば、一人当たりの発言時間は合計でも7分程度しかありません。発言の回数もチェックされていますので、他の受験生と比べて少ないようでは好ましいとは言えません。ただし、多ければ良いということでもありませんので、他の受験生の発言回数を意識しながら、自分も積極的に発言をするようにしましょう。