「分かる」から「使える」へ
公務員の面接試験においては、基本的なことをきちんと行なうことが重要です。それ以下でもそれ以上でもありません。
単に分かっているだけではなく、実際に使えるようにすることがポイントになります。
当たり前のことを徹底して行なう
公務員の面接試験を突破するための基本的な考え方は、「当たり前のことを確実にできるようにする」ことです。
なんだ、そんな単純なこと?
あなたはそう思うかも知れません。しかし、当たり前のことを至極当然に、そして安定して行なうということは思いのほか難しいことなのです。
多くの公務員受験生がそこに気付いていません。仮に気付いていたとしても自分の想いとは裏腹にできていない、あるいはできているつもりではいるものの、結局はできていないのです。
・マナーや態度などに意識してきちんと面接をこなした。しかし、最後の面接会場を退出する際にヘマをした・・・
・面接官があまりに親切な人であったため、注意していたがふと気が抜けた瞬間に若者言葉が出てしまった・・・
こういったちょっとしたミスで多くの公務員受験生が涙を飲んでいるのが現状です。しかし、不幸なことに「そこが減点されたことに気付いていない」のです。だから、また同じことを他の公務員試験でも繰り返してしまう。
公務員の面接試験では、多くの受験生が「無難に」こなそうとしますから、ほとんど横並びの評定になります。だからこそ、ちょっとしたことが命取りになるのです。
普段から意識する
面接試験は15分程度、長くても30分程度です。そのぐらいなら、自分ならば誤魔化しきれる(面接官に見破られずに済む)と考えることもあるでしょう。
しかし、面接官は普通の人ではありません。しっかりと「受験生を評価する目」を持ち合わせています。
たったの数十分だからこそ、ほんの些細なミスを面接官は見逃しません。面接官も何とかして受験生をふるいにかけなければならないのですから。全員を同じ評価にするということでは面接官としても失格の烙印を押されてしまいます。
短時間だからこそ、あなたの全てを面接官は全神経を尖らせて見ているのです。
お互いに気を抜くことはできない、それが公務員の面接試験の本質です。
頭で理解しているだけでは本番でミスをする可能性が高くなります。頭で「分かる」だけではなく、「行動に起こせる」ようにすること。実際にできるようにすることが何よりも重要です。
例えば、電車に乗っているとき、お年寄りが乗車してきました。あなたが座っているとすれば、ほとんどの常識ある人は「席を譲る必要がある」と思うはずです。しかし、実際にお年寄りに声を掛けて譲るという行動に起こす人は全員でしょうか?そうではありません。ほんのごく一部の人だけが行動に起こす事ができるというのが現実なのです。
ほとんどの人は頭では理解できているのに、行動には起こす事ができない。
公務員の面接試験も同じことです。受験生は自分の将来、人生がかかっている大事な試験ですからしっかりと対策を行ってきます。しかし、それはすべて頭で理解しているレベルであって、実際に行動に起こすところまではいっていない。
そこに難しさがあるのですが、逆に言えばチャンスがあります。
あなたが面接試験の本番できちんと最初から最後まで基本的なことができたとしたら、面接試験を通過することは間違いありません。
つまり、面接試験で加点や逆転を狙うのではなく、「減点を一切されない」ということを意識すればよいのです。そうすることで、他の受験生が勝手に減点されていくことになります。
そのためには、分かっていることを普段から実際にやってみて、完全にできるようにしておくことが何よりも重要です。そして、その分かっていることというのはほとんどが基本的なことであって、何ら難しいものではないのです。